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一日の差が大きな差

 時節ネタを一つ。明日5月8日という日はナチスドイツが連合国に対して無条件降伏した日です。日本でいえば8月15日のような日です。
 しかも今年は60周年にあたります。多くのヨーロッパ諸国では5月8日は祝日になっています。これは現在のチェコにも当てはまっていることです。

 しかしながら、実は以前のチェコスロヴァキアにおいては5月9日が祝日でした。赤軍(ソ連軍)によってチェコスロヴァキアが解放された日ということででした(厳密にいうとプルゼニュ(ピルゼン)はアメリカ軍によって解放されていて、100%ソ連軍による解放ではありません)。

 この背景には第二次世界大戦も終局を迎えるなかどの国の軍が、どの地域を解放していくか、というのが問題になってきたというのがあります。

 プラハもこの点では地理的に問題になる地域でした。米軍による解放も可能だったそうです。しかしながらプラハの解放は赤軍に任せることになりチェコスロヴァキア国土の90%くらいは赤軍によって解放されました。このようなこともあって赤軍によって解放された日、実質チェコスロヴァキアが解放された日、5月9日というのが長らくチェコスロヴァキアにおける祝日になっていました。

 厳密にどの年から5月9日から8日に変更したというのは知りません。89年以降であることは論を待ちません。しかしながらもしかすると89年以降92年までのチェコスロヴァキアにおいても変更が行われたかもしれません。

 いまやソ連に対するチェコ人の感情は良いものではありません(1968年のプラハの春でソ連軍が侵入したというのも一つの理由でしょう)。このこともあるのでしょうか、それともEU加盟等西欧化を推し進めるチェコだからなのでしょうか、チェコスロヴァキアにとっての実質的解放日である5月9日は祝日ではなくなりました。

 多くの西欧の国々にあわせるかのように5月8日、ナチスドイツ無条件降伏した日を祝日に変更しました。

 この変更はチェコの第二次世界大戦に対する見解を改めたものだといえそうです。これに対して私なりの考えが無いわけでもないのですが、発表は控えます。ただ、明日あたり60周年ということもありチェコの新聞でもこの事が議論されることでしょう。もし関心のある方はチェコの新聞をネットで読まれることをお薦めします。チェコにおける現在の解釈が垣間見見る事ができるでしょう。
by zmrzlina | 2005-05-07 09:37 | チェコスロヴァキア史
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