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例によって中村泰三、『東欧圏の地誌』古今書院、1987年を読み進めています。
今日はそこで思ったことを少しばかり書こうと思います。 東欧圏における社会主義政権は第二次世界大戦終了間近から1948年にかけて成立しました。 中村泰三、『東欧圏の地誌』をお持ちの方は57ページをご覧いただきたいのですが、社会主義政権の成立に伴い、概ねソ連の都市計画に合わせたような都市を作る、又は変更を加えていきます。社会主義都市が生まれていくわけです。 まず昔あった市街は破壊するときもありますが、概ね保存されます。そして既存のまたは新築された駅はそういった旧市街から少し離れたところに配置されます。既存の駅の場合はちょっと事情が変わるのでしょうが・・・。そして大体そういった旧市街と駅に対して線対称状に新しい都心を作ります。この都心のまわりに副都心が作られます。 居住地区に関しては先ほど述べた、旧市街、駅、都心、副都心の周りに建設されます。更にこの居住地区の周りにスタジアムや緑地などの娯楽施設が作られ更に周縁地域とでも言うべきところに工場が建設されます。 これが「社会主義都市」建設の概要です。 これらの都市は私自身が見た経験で言えば、小規模の都市に特に当てはまる感覚を受けます。かのチェスキー・クルムロフだってそれなりに沿っている感覚を受けたものです。人口が一万人位の都市ですから規模的には当てはまり、確かに地図を見るといわゆる居住地域は町の中心部を囲むところにありました。いわゆる武骨な社会主義的なアパートですね。あとブルノは一度しか訪れた事がないので何ともいえませんが、地図を見る限りでは「社会主義都市」に沿っているような気がしなくもありません。プラハは新興住宅地(といってももうそんなに新しくもないと思いますが)が、ここでいう居住地区が例の観光地区の周りにあります。ただし、プラハばかりは新しくない都市なので純然たる「社会主義都市」には感じられません。 皆様もチェコのみならず、周辺の旧社会主義国へ訪問される方もいらっしゃるかと思います。必ずしもプラハやブダペストのような大都市ばかりにいらっしゃるわけでもないと思います。小規模の都市にいらっしゃることもあるのではと思います。 ですので、当然地理的条件によって差は出てくるはずですが、こういった原則を知っておくとその訪問される町がどのようにして作られて行ったか、うかがい知ることができるのではないかと思います。地図に迷う心配も少しはなくなるということもあるかもしれませんね。(笑)(こう色々書きましたが、実際地図に迷われても私自身は責任は負えません。あくまで参考ではありますので。済みません) ▲
by zmrzlina
| 2005-04-02 12:12
| 地理
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